昨年、この記事(→「信号要望2件」)でご紹介した日の出と舞浜の通学路の横断歩道ですが、県警に依頼して調査が実施され、文書で回答がありました。
この回答が来る前に、警察と話をしたのですが、県内の信号設置要望は、1,100箇所にも上っており、21年度中に設置できるのは、わずか90箇所。1割にも達していません。信号設置は、早いもの順ではなく、調査のうえ、優先度の高い順に設置が行われますので、交通量の多い箇所、事故が多い箇所が先になります。
今回要望した、舞浜、日の出の信号は、いずれも「現時点において必要性は低い」という結論。
回答文書には以下のように記載されています。
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【舞浜の信号】
現地調査を行った結果、車両の交通量及び横断歩行者等が少ないこと等から、現時点における信号機設置の必要性は低いものと考えます。
今後、周辺環境や交通環境の変化等があれば、再度検討したいと思います。
【日の出の信号】
現地調査を行った結果、横断利用者は多いものの、車両の交通量が少ないことや直線道路で見通しが良いなど、安全は確保されているものと思われることから、信号機設置の必要性は低いと考えます。
今後、周辺環境や交通実態の変化等があれば改めて検討したいと思います。
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予算の関係などで、設置可能台数が少ない中、全県的な視点でみると、まだまだ優先すべき箇所があるという判断のようです。
信号機の値段は一基平均約340万円とのことです。大胆な計算ですが、昨年発覚した不正経理額36億6千万円を340万円で割ると、1,076基の信号機分になります。もちろん交番設置や、道路整備、交差点改良、防災施策の強化、学校や公共施設の耐震改修、教育の充実、地域医療体制の強化、市民活動支援などなど、「予算」を理由になかなか前に進まない施策は、信号機以外にも多々あります。しかし、信号機の設置要望が、一気に解決できるほどの不正額ということを、県は深く反省すべきです。
「国民の生活が第一」という視点からみれば、ダムの建設やリニアモーターカーの検討より、信号設置が優先されることは言うまでもありません。