「政治家は、自分の信念を持ち、そして、行動し、結果を残すことが大切だと考えております」
12月6日の一般質問における私の問いかけに対する森田知事の答弁です。
不正経理問題やかずさアカデミアパークの破たん、東日本大震災など、大きな問題が起こった森田県政の4年間は、来年3月で任期満了となります。私からの、一期目最後の一般質問。相変わらずの噛み合わないやりとりではありますが、以下抜粋でご報告します。
◆◇◆知事の政治姿勢について
管理責任者として、組織の統括が必要
まずはじめに、本紙冒頭の知事の政治信条を聞いたのち、担当課の対応で疑問に思うこと2点をぶつけました。職員は、相対する者にとって、県の代表であり、誤解を招く対応は、しっかり修正を図っていく必要があります。
県職員の管理責任者は知事にほかならず、県政の評価に直結します。改善を求めてまいります。
◆◇◆浦安市の都市整備について
復旧完了後も残る課題
一般質問に立ったのは、富岡交番の再開所の前日。県管理の道路、河川・海岸、そしてライフラインである水道について、復旧状況と見通しを確認しました。
「県道の被災箇所6箇所のうち、これまでに2箇所の復旧が完了。残る箇所も、道路に埋設されている水道、ガス等の復旧工事が終了したため、順次本格的な復旧工事に着手し、24年度末までに全て完了見込み。また、河川・海岸では、境川や浦安海岸など被災箇所10箇所のうち、これまでに5箇所の復旧が完了。残る工事中の箇所も、既に護岸の安全性を確保しており、25年度早々に全ての復旧が完了する見込み」(森田知事)との答えで、震災復旧のゴールが示されました。また耐震化を求めてきた水道管も、管路を耐震管に更新中で、全て来年度中の完成を見込んでいるとのこと。ハード的な復旧の目途がつきましたが、ソフトの課題は未だ残っています。
破損した水道管の止水が遅れたことに関しては、「水道局震災対策行動基準」の年度内策定が決定、帰宅困難者支援道路の指定なども完了していますが、確実に災害時に実行されるよう、整備していかなければなりません。
◆◇◆再生可能エネルギーついて
「バイオマス立県ちば」は時代のニーズ
千葉は、平成15年、他県にさきがけて、クリーンエネルギー推進施策「バイオマス立県ちば推進方針」を策定、中核となる利活用施設の拡大などに取り組んできました。
また昨年7月には、安全なエネルギーへの転換を求める声が高まる中、新たに「千葉県バイオマス活用推進計画」を策定しています。この計画のもと、現在、「平成32年度までに利用率を80パーセント以上とすることを目標に、食品残さの飼料化、木質バイオマスの有効活用、畜産堆肥の燃料利用等に取り組んでいる」(環境生活部長)ということです。
新エネルギーの有用化には、さまざまな課題がありますが、再生可能エネルギーは、時代のニーズでもありますので、積極的に取り組んで行くよう求めました。
◆◇◆住宅政策について
弱者に寄り添う住宅政策の推進
県は、24年2月、「第二次千葉県住生活基本計画」を策定し、住生活の安定の確保および向上を図っています。県営住宅の建て替えなどにより、負担増になる場合、高齢世帯などを救済していくよう求めました。
また、引き続き「マンション課を創設し災害対策やコミュニティー形成、建てかえ問題に積極的に取り組むべき」と提言。前向きな答弁はありませんが、あきらめず継続的な取り組みをしてまいります。
◆◇◆三番瀬保全について
ラムサール条約登録に向け前進を
森田県政の任期満了が目前に迫る中、時が止まったままのように思える三番瀬保全問題。24年3月、市民団体から、ラムサール条約への登録の促進を求めて14万2千人の署名が県へ提出されています。進捗を妨げている要因などを質問しました。
「地元関係者からは、早期登録を望む声がある一方、干潟の再生や、漁場環境の改善が優先であるなどの意見があり合意に至っていない」(環境生活部長)という状況。三番瀬のラムサール登録は、観光資源としても有望なことから、県がリーダーシップを発揮して推進するよう強く要望。更に、三番瀬保全のために、保全条例の策定を提言しました。