
高市総理大臣とトランプ大統領との日米首脳会談が終了しました。
会談の評価は様々ありますが、現状においては無難に乗り切ったと私は思っています。
今回は突然のアメリカによるイラン攻撃で急遽、ホルムズ海峡への艦船派遣が主要なテーマに浮上しました。
トランプ大統領が名指しで支援を期待した国の中に日本が含まれていたので、トランプ大統領の発言が注目されましたが、直接、要請するといったことはなかったようです。
高市総理からも、トランプ大統領に日本は憲法により艦船派遣は出来ないと説明したとの発言が有り、アメリカに一定の理解はされたと考えられます。
艦船派遣については、どの国も消極的ですが、考えてみればこれも当然のことだと思います。
そもそも、イラン攻撃はアメリカが同盟国に相談なく始めたことで、しかも戦争の大義もありません。
ですので、NATO加盟のヨーロッパ諸国が参加表明しないことも理解できます。
しかし、トランプ大統領にしてみれば、ヨーロッパ諸国は派遣する能力は有り、さらに法的な制約もないのにもかかわらず派遣しないのはけしからんということなのでしょう(これも随分勝手な言い分だと思いますが)。
これに対して日本は能力は有っても、憲法があるから派遣をしたくても出来ないと受け止めた結果、日本に対する風当たりは弱くなったのではないでしょうか。
加えて、巨額の対米投資のプランも提示しましたから、トランプ大統領も日本の対応にとりあえず納得したと分析しています。
今回の日米交渉によって、日本の平和憲法の大切さが改めて国民に認識されたと思います。
戦後八十年、日本が世界の戦争に巻き込まれることなく、戦死者も出すことなく、平和国家として歩んで来られたのは、憲法前文、九条があったことは紛れもない事実だったということを多くの国民が理解してくれたはずです。
しかし、今後のことはまだまだ予断を許しません。
世界がイラン戦争の終結を望んでいます。
今、日本外交に求められるのは、アメリカ一辺倒の外交でなく、価値観を共有できる国々との関係も、もっと深めることです。それは、何もアメリカとの関係を薄めるということではなく、相対的にアメリカとの関係を下げ、日本が独自外交をできる余地を増やすことにつながると思うからです。
イラン戦争でも、日本はイランとの関係も良好な訳ですから、戦争終結の仲介役を積極的に果たすこともできると思います。
そうした外交をしていくことで、世界の中で平和国家「日本」としての存在感を示せると考えます。
そうなった時に初めて、憲法前文にある「国際社会において、名誉ある地位を占めたい」との思いが実現した、と言えるのではないでしょうか。
