毎年恒例の年頭の言葉、今年も日の出公民館で習っている書道教室で書いた書から、この言葉「終始一誠意」に今年の所信を込めたいと思います。
「終始一誠意」とは、始めから終わりまで誠意を尽くさなければ、なにごとも成就しないという意味の言葉です。
作品を仕上げるときは、半紙に向かい何度も何度も同じ文字を練習します。意味を噛みしめるように一文字一文字綴ってみると、書くたびに”問い”が生まれてくるようでした。
私にとって誠意を尽くすべきこととは、誠意を尽くす相手とは、誠意を尽くすことの「始め」とは「終わり」とは。ひとつの問いは次の問いを産み、その答えを探すたびに自分の想いが深く掘り下げられていきます。迷いの中で書けば、混沌とした筆運びとなり、確信をもって筆を進めれば、自信にあふれた字となる。書道が、文字を正しく美しく書く「技術」ではなく、「書」の「道」であることの意味をみつけたような経験でした。
「家族が食卓を囲んでほほえみ合う。そんな小さな幸せを守りたい」
この想いが、私の志の始まりです。それは、結果として残るものではなく、そういう社会を守り続けることであり、決して終わることはありません。
誠意を尽くす相手は、市民・県民にほかならず、今年も皆さまの生活を守ることを第一に、誠を貫いてまいります。
本年もよろしくお願いいたします。
年頭にあたり 矢崎けんたろう