千葉県高齢者保健福祉計画を策定
千葉県では急速に高齢者人口が増加しており、2015年は約158万人でしたが、10年後の2025年には約180万人と予想されており、増加率は13.5%で全国5位です。75歳以上の後期高齢者では、2015年が約70万人に対し2025年には約108万人と予想され、増加率55.5%で全国1位となっています。
これらの数字を千葉県全体の人口で考えると、2025年には3.3人に1人が高齢者となり、そのうちの約6割が後期高齢者であることを意味しています。
このような状況に対応するため千葉県では、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年を見据え、計画期間を今年度から3年間とする「千葉県高齢者保健福祉計画」を策定しました。
計画の中では、高齢者福祉・介護サービス等の提供をより効果的かつ合理的に進めるためには、市町村の行政区域を超えた広域的な観点で施策を調整すべき場合もあることから、県内に9つの高齢者福祉圏域を設定し、圏域ごとの地域課題に対応していくとともに、必要に応じて特別養護老人ホーム等の施設整備数を調整するとしています。
浦安市は、市川市、習志野市、八千代市、鎌ヶ谷市、船橋市と共に東葛南部圏域に入っています。
東葛南部圏域を含めた都市部の課題として、県は、後期高齢者の急増に伴い要介護(要支援)高齢者及び認知症高齢者も急増し、医療や介護ニーズの増大が見込まれることから、訪問診療や訪問介護等の在宅医療の基盤整備と併せて、医療機関の機能分化や相互の連携体制、介護との連携体制の構築を進め、効率的な仕組み作りに取り組む必要がある、と指摘しています。
そして、こうした課題を解決するために県が示した施策は次の8つです。
・生涯現役社会の実現に向けた環境整備の促進
・健康な暮らしの実現に向けた高齢者の心身の機能の維持、向上の促進
・地域包括ケアシステムの推進体制構築への支援
・医療、介護連携の推進と地域生活を支える介護、生活サービスの充実
・高齢者が暮らしやすい住まい、まちづくりの推進
・医療、福祉、介護人材の確保、定着に向けた取組の推進
・互いに見守り支え合う安全、安心な地域づくりの推進
・認知症の人やその家族などに対する総合的な支援の推進
この8つの施策を具体的な取り組みに落とし込み、3年間で着実に実行して、計画が掲げる基本理念「高齢者が個性豊かに生き生きと、安心して暮らし続けられる地域社会の実現」が達成されるよう、引き続き県の取り組みを注視して、随時、提言、要望をして参ります。
平成30年9月5日
矢崎けんたろう