先月の中旬に、民主党千葉県議会の有志で、青森に視察に行かせていただきました。今回の視察の目的は、エネルギー施策。六ヶ所村の「原子燃料サイクル施設」、東通村「原子力発電所建設地」と「風力発電所」、むつ市「使用済燃料の中間貯蔵施設建設地」などを見てきました。
千葉県では、平成18年に、新エネルギーの産業振興と導入促進を図るための施策方針として、「千葉県新エネルギー産業の集積促進に向けたプラン」(→プラン全文PDF2.94MB)を策定しています。
これは、
「全国トップレベルの農林水産業を背景とした豊富なバイオマス資源」
「豊かな自然環境の下で日照や風況にも比較的恵まれている」
「京葉臨海コンビナートには世界最大級の素材・エネルギー産業が集積し、先端的な水素製造や燃料電池の開発が行われている」
「東葛飾地域等には大学・研究機関や高いものづくり技術を有する中小企業が集積し、太陽電池や小型風車への取組みが見られる」
など、千葉が持っている、新エネルギーへの高い潜在能力を背景に、その導入促進を図るもので、施策の方向として下記の6項目をあげています。
(1) 産学官の連携組織として「千葉県新エネルギー産業振興協議会」を設立し、研究開発や事業化を促進
(2)
地域の特性を活かしたエネルギーシステムの構築
(3) 新エネルギーに関連する部品製造や保守点検等を行うベンチャー・中小企業等の事業者の創出・育成
(4) 需要家のニーズに合致したエネルギー供給を行うビジネスモデルの構築
(5) 新エネルギーの普及・市場拡大に向けた規制の見直し
(6) 自治体による新エネルギーの率先的導入と普及啓発
さて、このように立派なプランができあがっているのですが、それが実際に機能しているのかは、やや懐疑的な部分があります。ホームページの「県内の導入事例」もいまだ「工事中」のままです。
プランだけで、実態が追いつかない。こういうケースは行政には往々にしてありがちです。
確かに新エネルギーに関して千葉は、全国の手本になるような立地的、産業的な基盤を持っています。このプランを有効に機能させるにはどうしたらいいか…。地球温暖化が進む中、テコ入れが必要ではないかと感じています。