私、矢崎けんたろうは、昨日、2011年4月29日をもって、浦安選出の千葉県議会議員としての任期を満了いたしました。
任期満了を迎え、この4年の間に出会った方々のことを想っています。民主党の仲間たち、党派・会派を超えて交流した他党や無所属の県議会議員、県職員、地域の方々、支援してくださった方々、県政相談をよせてくださった方々、そして、駅頭や街頭活動で出会ったたくさんの方々…。
ひとつひとつの出会いが、4年前、銀行を退職して政治を目指したあの時より、更に「小さな幸せを守る政治を実現する」という決意を、強いものにしてくれています。
日本にはかつて、政治が夢を見せてくれていた時代がありました。所得倍増や、全国に張りめぐらす交通網などインフラの充実、観光による町おこし、公共投資による経済振興などなど。豊かで便利な社会を追い求めつづけた結果、我が国は、総額90兆円近い債務を抱える世界でも有数の借金大国になってしまいました。
一方、大企業を優先した雇用施策の規制緩和や経済の落ち込み、高齢化などで、生活困窮世帯が増加の一途をたどっています。生活保護を受けている世帯は、1,435,155世帯(2010年)、30年前の1980年の746,997世帯に比べ倍増しています。
「政治家なら夢を語れ」と言われたことがあります。
今、私が皆さまにお示しできる夢があるとすれば、それは、家族が食卓を囲んで微笑みあえるような、小さな幸せを守りぬくこと、そんなささやかなものでしかありません。
しかし、それを実現することこそが、政治の役割と信じる気持ちは、高齢化の進行、リーマンショック以降の景気の落ち込み、更にこの度の大震災を経て強い確信となり、最初に政治を志したあのときより、熱いものとなって胸にあります。
日本は、大きな試練の時を迎えています。しかし、厳しい状況であるからこそ、見えてくるものがあるはずです。
政治が、「あれもこれも」ではなく、「あれとこれしか」できないとしたら、なにを成すのか。それは、言うまでもなく、市民・県民の命を守り、全ての人の基本的な生活の安定を約束することに他なりません。
そのための手段として、さまざまな施策がある訳ですが、今は、震災から復興し、安心・安全な都市基盤をつくることが、まずもって、国・県・市が取り組まなければならない緊急課題です。
県議会では、来月に臨時議会が招集され、具体的な復興の施策について、審議が行われることになっています。
その場に加わることができないことに、もどかしさを感じますが、これからの4年、県政は、厳しい財政状況の中、何を優先し、何を先送りにするのか、行政としての基本的な選択の基準が問われることになります。
その基準が正しいものであるか否か、自分の政治理念と市民・県民の声を基に、しっかりと判断してまいりたいと思います。
そのために、再度、市民の皆さまの付託を受け、県議会の場にもどしていただくことに、全力で選挙までの期間を駆け抜けたいと思います。