今月、10日に、成田空港の視察・研修会があり、参加してきました。
成田空港は、昨年で開港から30周年を迎え、今後の拡張性や交通の利便性などが課題となっています。「羽田国際空港化」構想なども浮上して、堂本前知事が激怒し、抗議したというニュースが記憶に新しい方もいらっしゃるかと思います。
視察では、まず成田空港内で、成田空港の関係者の方を講師に「首都圏における成田空港の位置づけ」と「空港建設の歴史と地域との共生」というテーマの講義を受け、
次いで、整備が進められている成田新高速鉄道の地下駅(写真)を視察。この鉄道は、来年4月開通予定で、開通後は、現在都心まで最速51分が36分に短縮できるということです。
その後、先月米フェデックス機着陸失敗事故が起きたA滑走路などを視察しましたが、飛行機の残骸が痛ましく目に映りました。
成田には、A(長さ4000m),B(長さ2180m)の2本の滑走路しかなく、特にA滑走路は長さからおわかりになるように、メインの滑走路ですから、事故などで閉鎖になると機能が著しく低下します。先月の事故でも、出発便は欠航が、到着便は、目的地の変更が相次いだそうです。
現在空港では、B滑走路の延伸と飛行機の発着の誘導を円滑に行うよう、誘導路の拡張などが行われています(写真)。
成田空港を後にしてから、最後に、成田新高速鉄道と一体で整備が進められている北千葉道路の工事の状況なども視察しました(写真)。北千葉道路は、印旛と成田を結ぶ全長13.5kmの国道で、開通すると、柏→成田間の所要時間120分を30分短縮できるということです。
「アクセスの悪さ」を改善するための対策はすでに着手されており、そしてまた税金も大量に投入されています。
成田新高速鉄道の総事業費は、1260億円にもなります。この事業費に見合った効果となるようにしなければならないところですが、森田知事は、成田へのアクセスとして、リニアモーターカーを公約に掲げていますので、この鉄道の存在とどう整合をとって行くのか、ぜひ考えを聞ければと思っています。
ちなみに、成田と都内を結ぶリニアモーターカーの整備には、数兆円規模の予算がかかると言われています。