子ども食堂の課題解決に向けて!
「子ども食堂」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
子ども食堂は、ボランティアで子どもに食事を提供する取り組みで、2012年に東京都大田区で青果店を営む女性が子ども食堂と名付けたのが最初とされています。

現在の子ども食堂の数は全国で2200カ所を超え、千葉県では約100カ所あります。浦安市内でも今月22日、今川に新しく出来て2カ所となりました。
子ども食堂が急速に広まった背景には子どもの貧困があると思われます。経済的に苦しい家庭で育った子が、将来も貧困にならないように生活や学習支援をする必要性が求められる中、子ども食堂の取り組みがマスコミで取り上げられることで、全国各地で、賛同した有志が子ども食堂を開いていきました。
現在では、子ども食堂は単に子ども達に食事を提供する場だけではなく、高齢者や学生なども集い、地域の交流拠点になっている所も多くなってきています。
私も子ども食堂については、子ども支援や地域コミュニティの場として今後も発展して欲しいと考えていますので、6月定例県議会の一般質問で取り上げました。
今回は、子ども食堂運営上どのような課題があるのか、またその課題解決に向け千葉県として、どのように取り組んでいくのか聞きました。
県では、6月1日に開催された「子ども食堂ネットワーク会議」の参加者に対して運営上の課題等の意見を聴くためアンケート調査を行い、その結果、食堂に関する情報発信や学校との連携、運営スタッフ・食材・場所の確保、学習支援や食品衛生管理などの課題があることが明らかになったとしています。
これらの課題に対して県は、先進事例の情報交換等を行う、子ども食堂ネットワーク会議の開催などの取り組みを通じて、子ども食堂が課題の解決に取り組み、その役割を十分発揮できるように環境の整備を図っていくと表明しました。
県の回答は、これから具体的に何ができるのか検討していくということなので、私からは、まず実態把握という意味で、子ども達の孤食の実態調査を行うことと、リスク管理の観点から、大阪府や岡山県等で作成している安全指針を千葉県でも導入できないか研究していくことを提言しました。
その他、子ども食堂の財政基盤の強化も課題であり、東京都や沖縄県では、運営費の補助をしていますので、千葉県としても検討を進める必要があると思います。
本来なら子ども食堂の必要がない、格差のない社会を作るのが私たちの役割ですが、今すぐできる取り組みとして、子ども食堂が地域に根付き、コミュニティの核として発展できるように今後も取り組んで参ります。
平成30年7月25日
矢崎けんたろう